
以上の問いにお答えします。
本記事の内容
1.大学の勉強についていけない理由
2.大学の勉強についていく方法
3.勉強がつらいときの対処法
この記事の信頼性
執筆者は院生で、学部生に勉強面のアドバイスをしてきた
学部時、GPA4をキープするためにとった対策を掲載している
「大学の勉強についていけない…」という悩みは、新入生から多くの学生さんがかかえています。
というのも、中学・高校とは違う勉強の仕方で、違う内容を学ぶためですね。
なので結論、大学での勉強の仕方をつかめば問題なくついていけますし、勉強法自体は全然難しくないです。


大学の勉強についていけない理由とは
学生さんが大学の勉強についていけない理由には、以下の3つが考えられます。
- そもそも大学の勉強は難しい
- 大学教員の授業はわかりにくい
- 授業以外で勉強量を確保する必要がある
順に確かめていきますね。
理由1 そもそも大学の勉強は難しい
一年生の必修科目としてクラス分けされる基礎ゼミや必修英語のような授業は、それほど難しくないので、ついていけないと感じることは少ないのですが。
必修科目でも専門性をともなう授業で、専門用語や抽象性の高い概念をあつかいだすと、大学の勉強は難しい、ついていけないと感じはじめます。
文系でいえば、フロイト心理学や剰余価値論、構造主義、社会システム論あたりが、わかるようでわからない理論の典型でしょうか。
また、たいていの授業シラバスには教科書・参考書が紹介されていますが、その解説も初学者には理解しにくい場合があります。

理由2 大学教員の授業はわかりにくい
次に、大学教員の専門は研究で、教えることではないため、授業がわかりにくい場合がよくあります。
小・中・高や予備校の先生だと上手に教える人が評価される一方、大学教員は研究業績で評価される、という違いですね。
したがって大学の授業では「基本的な話はするけれど、あとは自分で勉強してね」というのが基本スタンスです。


理由3 大学の勉強量は授業以外の時間も含まれる
理由の3つ目は、大学教育では学生に、授業以外での勉強量を増やすことを望んでいるからです。
文部科学省のさだめる「大学設置基準」は以下の通り。
第二十一条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
2 前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
要点は、大学では「1単位あたり45時間が標準」の勉強量なので、授業(90分×15コマ)以外にも時間をとってねということです。


大学の勉強についていけないときの対策
大学の勉強についていけないとき、3つの対策があります。
- オフィスアワーを使う
- 授業ノートを借りる
- わかりやすい参考書を買う
順に説明していきますね。
対策1 オフィスアワーを使う
オフィスアワーとは、大学教員が設定する「学生からの質問をうけつける時間」です。
例えば「水曜日・13:00~15:00」などと質問時間が設定されているので、この時間に教員の研究室にいけば、直接話を聞けます。
大学の授業は「基本的な話はする、あとは自分で勉強を」というスタンスで、高校までのように授業後の先生からのフォローはありません。
でも、オフィスアワーを利用すれば、授業でわからなかった部分についてのフォローをうけられるわけですね。

オフィスアワーのコツ1 質問は大まかに
オフィスアワーでは、事前に質問を用意しておくと、聞きたいことが聞きだせます。
とはいえ、細かくびっしりと質問項目を書きだすのも効率がよくないので、大まかな質問にしましょう。

オフィスアワーのコツ2 時間を聞く
授業後に、あらかじめ教員の空き時間を聞くのも有効です。
というのも、オフィスアワー以外の時間でも、質問時間を確保してくれることもあるからですね。


対策2 授業ノートを借りる
授業でわからなかったとき、他の学生さんに授業ノートを借りるのは定番の対策ですね。
例えば、テスト問題は教科書から出題する、でも問題は過去数年変えていないといった授業だと、過去のノート(≒過去問)の入手が成績を左右します。
授業ノートのコツ1 友達と共有する
友達と同じ授業をうけていると、ノートをみせあって、足りないところをおぎなうことができます。
授業の途中で寝てしまったり、「テストに出る」という箇所を聞き逃したりとはよくある話です。
でも、友達が一緒に受けていれば、おたがいにカバーできますね。
▼テスト対策はこちらの記事で▼
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【論述持ち込みのコツを伝授】大学の期末試験:勉強法からテスト期間までを徹底解説!
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授業ノートのコツ2 自分・友達の先輩に借りる
友達と一緒に授業を受けると、もれなく友達のネットワークも使うことができます。
先ほどの例にだした、テスト問題が固定されている授業のような場合、同じ授業をとった先輩の力を借りるのが一番有効ですね。


▼チーム戦の意義(単位の取り方)はこちらの記事で▼
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【ペースが鍵】大学の単位を落とすことなく取る方法を解説【単位の取り方】
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授業ノートのコツ3 優秀な学生さんに借りる
友達とうけてない場合、授業で前列に座っている学生さんはたいてい優秀なので、その人たちの力を借りましょう。
とはいえ、いきなり「ノート貸して」といっても、キョトンとされるのがオチなので。。
「わからないところを教えて」というかたちで接触すれば、きちんと教えてくれるはず。

対策3 わかりやすい参考書を買う
授業シラバスで書かれている以外の参考書を買うのも一つの手です。
というのも、教員がわかりやすいと考える本と、学生がわかりやすいと感じる本のミスマッチもあるからですね。
必修科目(例えば「西洋哲学史」「心理学概論」など)だと、授業名がそのままタイトルになる参考書はたくさんあります。


大学の勉強がつらいと感じたときの対処法
学生さんが大学の勉強でつらいと感じたとき、友達以外にも強力な相談相手がいます。
- ゼミ教員・院生
- 学習支援室(チューターさん)
- カウンセラーさん
順に説明しますね。
相談相手1 ゼミ教員・院生
一年生だと、基礎ゼミナールの教員や院生さんが、よき相談相手になってくれます。
というのも、基礎ゼミの役割は以下の二つになるからです。
- 学習支援 勉強についていけない学生さんの救済
- 居場所づくり 学生さんが大学生活になじめるようにする
そのため、教員は対応する義務がありますし、院生さんもよほど忙しくないかぎりは親身に対応してくれます。

▼基礎ゼミの概要は以下の記事になります▼
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必修科目の過ごし方|大学一年の基礎ゼミナール(初年次ゼミ)とは
続きを見る
相談相手2 学習支援室(チューターさん)
最近だと、大学に学習支援室や相談室といった名前で、勉強面のサポートをする制度があるはずです。
この学習支援室には、大学内の院生や専門のチューターさんがいるので、この人たちに相談するのもアリです。
期末が近くなると混みあいますが、それ以外の時期だと比較的手が空いているので、まとまった時間を確保してくれます。

相談相手3 カウンセラーさん
ほとんどの大学では、カウンセリングルームをもうけています。
勉強法云々よりも、とにかくつらいときにはカウンセラーさんに相談しましょう。
というのも、つらいと思ったことを人に話すと気持ちが落ち着きますし、落ち着くと、次にとる行動を考える余力がでてきます。


まとめ:自分から動けば、勉強についていけるようになる
今回は、大学の勉強についていけないという学生さんに向けた対策法をお話ししてきました。
記事内容をまとめると、
- 基本、出席だけでは大学の勉強についていけない
- 学内制度の利用や友達とのチーム戦で授業にのぞむ
- 勉強がつらいという気持ちをやわらげることも大事
となります。
どの大学にも、小・中・高とおなじく、勉強についていけないという悩みを解決にみちびく制度や相談相手は必ず存在します。
ただ、大学における学習支援の制度や相談相手は、自分からはたらきかけないと手に入れることはできないという点が、小・中・高と決定的に違います。


▼この記事は「大学の勉強についていけない学生に向けたロードマップ」の初回です▼
第8回
「大学の勉強についていけない」を防ぐ方法(この回)
第10回
大学でのレジュメ(配布資料)の作り方
第11回
卒論まで使えるパワーポイントの作り方
ブレイクタイム3
大学生ならもっておきたいクレジットカード
第12回
書評(読書)レポートの書き方
第13回
レポートの参考文献の探し方
第14回
レポートの参考文献・引用の書き方
第15回
大学での期末試験の種類とコツ
ブレイクタイム4
大学生の海外旅行で準備すべきもの
▼前半パート「充実した大学生活を送るためのロードマップ・準備編」はこちら▼
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【一年生必見】大学生活を充実させるためのロードマップ【7ステップ】
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