
本記事では、以上の疑問にお答えします。
本記事の内容
1.第二外国語の選び方の基本
2.主要7言語のうち、簡単な第二外国語とは
3.実用性からみたオススメの第二外国語
この記事の信頼性
執筆者は院生で、大学での講義を補助する業務にたずさわってきた
業務の一環で、学部生に単位の取り方や履修方法をアドバイスしている
大学に進学したあと、どの第二外国語を選ぼうかと迷われる新入生の方は多くいます。
ただ結論、第二外国語は「簡単」で「興味」もある言語を選ぶことが一番オススメです。
というのも、第二外国語が必修科目だった場合、単位を落としたらその後の大学生活に大きく差し障るからですね。


第二外国語の選び方の基本
第二外国語とは、英語(第一外国語)の次に学ぶ言語を指します。第二言語ともいいますね。
現在、第二外国語が必修ではない大学もありますが、多くの大学では選択必修科目に位置づけられています(※1)。
そのため、単位を取らなければ卒業できない科目になるのですが、語学が苦手な人たちにとっては鬼門だったり。
そこで本記事では、単位を確実にとるための第二外国語の選び方の基本について、
- 比較的簡単な言語を選ぶ
- 授業の難易度を考慮・調べておく
- 第二外国語は友人と一緒に受ける
- 少しでも興味のある言語を選ぶ
という4つにしぼって、解説を加えていきます。
※1 必修ではない大学もあるという理由は、文部科学省「大学の教育内容・方法の改善に関するQ&A(Q1)」を参照ください。
ポイント1 比較的簡単な言語を選ぶ
まず、どの第二外国語を簡単に感じるかはその人次第、という前提はあるものの。
- 日本語と文法・構造が近い
- 発音がしやすい
という二点から、難易度の比較ができます。


というように、一概にこれが簡単だといえないのが、第二外国語になります。
そこで、ポイント2「授業の難易度」が、簡単な第二外国語を選ぶための基準になってきます。
ポイント2 授業の難易度を考慮・調べておく
一言でいえば「楽単(楽に単位をとれる講義)」を選びましょう、という話になります。
講義の質・内容ともに、担当する教員次第ですが、そのなかでも第二外国語はかなりのばらつきがあります。
例えば、発音に力を入れる中国語の先生や、文法にきびしいドイツ語の先生だと、難易度ははねあがりますし、逆もしかり。
なので、先輩からの話や公表されている成績評価結果・授業講評などをみて、授業の難易度を事前に下調べすることが重要です。

ポイント3 第二外国語は友達と一緒に受ける
基本的に、大学の講義は友達と一緒に受けたほうが有利です。
というのも、配布資料・講義ノートの共有や試験対策、友人をはさんだネットワーク(友達の友達、先輩)からの支援があるからですね。


▼必修科目の対策に使える記事はこちらっ▼
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【ペースが鍵】大学の単位を落とすことなく取る方法を解説【単位の取り方】
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ポイント4 少しでも興味のある言語を選ぶ
まったく興味のない授業で、モチベーションを維持できる人はいないと思います。
そのため、簡単さも重要ですが、あわせて「少しでも興味のある言語」を選ぶことをオススメします。


主要な7言語のうち、簡単な第二外国語とは
大学で履修できる第二外国語の多くは、
- 中国語
- 韓国語
- ドイツ語
- フランス語
- スペイン語
- イタリア語
- ロシア語
この7言語になります(※2)。
結論、日本語に近い「中国語」と「韓国語」が、7つのなかでは簡単な言語になります。
言語の難易度を決める「文法・発音」に注目しながら、順に確認してみましょう。
※2 文部科学省「大学における教育内容等の改革状況について(平成28年度)」中、「外国語教育の実施状況」の上位7言語。
言語1 中国語
中国語は、発音面での正確さを追求すれば、とても難しい言語だといわれています。
例えば、日本語の「橋」と「箸」などが比較に出されますが、この発音のバリエーションが多彩なわけですね。
とはいえ、文法面は漢字の並びから意味がわかるので。
英語が基礎となるヨーロッパ系の言語に対して、とてもわかりやすいです。
「謝謝」で「ありがとう」という意味になるのは、その代表的な例でしょうか。
そして、基本的に期末テストで重視されるのは文法・単語になるので。。
第二外国語を選ぶならば、日本語に近い中国語と、次の韓国語というアジア言語がベストです。
言語2 韓国語
韓国語も、オススメの第二外国語です。
理由は、中国語と同じく韓国語もアジア言語で、日本語に近い文法となっているからです。
ハングル語が気になるかもしれませんが、基本母音10個と基本子音14個の形を押さえれば、あとの発音は中国語よりも簡単。


▼参考までに、日本語初学者用のテキスト(韓国版)です▼
言語3 ドイツ語
あらかじめ。以下のヨーロッパ系言語は、本記事ではあまりオススメしていません。
というのも、ヨーロッパ系言語は文法面で一から覚えることが多くて、負担が大きいからですね。
まずドイツ語は、単語が長くなりがちなのと、文法の複数形で覚えることが多くて大変です。
ヨーロッパ系の言語に共通するルールで、名詞を男性・女性とわける、というものがあって。
加えて、ドイツ語は中性名詞も出てくるので、それを覚える作業も必要になります。
ただ、ドイツ語の場合は発音がローマ字読みに対応しているので、単語や発音に限れば、覚えやすい言語ではあります。


言語4 フランス語
人気のある第二言語にフランス語がありますが、文法・発音ともに難しいので、授業内容を調べることをオススメします。
例えば、発音では単語同士の音を連結する「リエゾン」という現象があり、学部1年で習うだけでは取得は難しい。。
文法は規則的ではあるものの、例えば現在形、過去形などの時制が英語よりも多く、文法・発音ともに初学者にとっては大変です。

言語5 スペイン語
スペイン語は、母音の発音がローマ字と同じなので、第二外国語のなかで発話しやすい言語です。
とはいえ、文法は簡単ではなく、ドイツ語・フランス語と同じく主語によって変化する動詞に振り回されます。
英語の「主語ー動詞ー目的語」のように、語順がはっきりとしていないのも特徴で、他のヨーロッパ系言語と違ったクセがありますね。


言語6 イタリア語
イタリア語の特徴は、アルファベットを基準にして英語に似た単語が多く、その発音も母音がローマ字となるのでわかりやすいです。
文法も英語にほぼ似ていますが、英語ほど語順がはっきりとしていないあたりは、スペイン語に近いです。
男性名詞・女性名詞があって、主語によって動詞がかたちを変えるという、ヨーロッパ系言語の特徴も同じくですね。


言語7 ロシア語
最後に、ロシア語の特徴は「キリル文字」と、その文字を使用した動詞の変化にあります。
要するに、新しい文字になじみながら、副詞以外はすべて変化する言語を、一から学んでいくわけですね。


実用性からみたオススメの第二外国語
結論、学部1年に講義を受けただけで第二外国語はマスターできませんし、授業に必要な労力も大きいです。
だからこそ、単位を落とさないための、簡単な講義を選びましょうという話をしてきたわけですね。。
とはいえ、学習の目的が明確ならば第二外国語にも実用性が出てきます。
以下では、ビジネスでは「中国語」、大学院進学には「フランス語」をオススメ言語として、実用的な例をしめしておきます。
中国語 英語以外の言語として将来的に使用
中国語は将来、英語以外の国際言語として使える可能性があります。
というのも今日、中国語を話す人口は13億といわれ、その人々は華僑・華人として多国に居住しています。
この話者数に加え、アリババやファーウェイなど世界的に進出した企業も多くあり、将来的なビジネス言語として注目されているのが中国語です。
つまり、英語以外の第二外国語に中国語を選ぶことで、将来、他の言語以上にビジネス上のメリットをもたらす可能性が高いわけですね。
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フランス語 国際的な事柄の勉強・大学院進学に使用
フランス語の場合、「国際」と名のつく学問領域や大学院進学時に使うことを想定できます。
というのも、フランス語は17~19世紀の「外交言語(国際言語)」だからですね。
そのため学問領域的には、国際政治学・国際関係学などを学習するうえで必要になります(研究者を目指す人は必修です)。
大学院進学の試験でも、英語以外の外国語科目にフランス語があるので、そのときに読み書きができれば十分に実用性があるといえます。


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まとめ:簡単で、少しでも興味ある言語を選ぼう
今回は、簡単さを基準に第二外国語の選び方と主要な7つの言語をお話ししてきました。
記事内容をまとめると、
- 第二外国語の楽単(楽に単位をとれる講義)を調べる
- 少しでも興味のわく言語にしてモチベーションをたもつ
- 日本語に近い「中国語」と「韓国語」は比較的簡単
となります。
くどいようですが、第二外国語(負担の大きい選択必修)の単位を1年目に落とすと、翌年以降の大学生活に支障をきたします。
なので、第二外国語を選ぶ際にまず考えるべきは、いかに簡単な授業をとるかです。
とはいえ、興味がなければ続かないので、少しでも興味がわく言語を選ぶ、これが本記事の結論になります。
読者の方が、第二外国語の単位を落とすことなく、2年次以降も充実した大学生活を手に入れることを願っています。

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