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本記事の内容
1.パワーポイントのスライド・書式の基本
2.見やすいスライドの作り方と見本
3.スライド構成のテンプレート:卒論を事例に
この記事の信頼性
執筆者は院生で、国内・国際学会での発表をこなしてきた
ゼミの補助業務で、学部生にパワポの作り方をアドバイスしてきた
大学で、講義の課題や卒論制作時にパワーポイントでの発表を求められて、困っている学生さんをよくみかけます。
なぜ困るかというと、ネットでは社会人向けの情報が多く、学生向けでも手が込みすぎていて途中でつまるから。。かくいう自分もそうでしたっ。
ただ結論、パワーポイント(パワポ)の作り方の基本はシンプルで、基本さえ身につければ卒論の発表会まで使いまわせます。
パワポのスライド・書式の基本
パワーポイントのスライド・書式の基本は3つです。
- 基本1:スライドサイズは4:3
- 基本2:フォントはメイリオ(Windows)かNoto sans JP(Mac)
- 基本3:スライドで使う色は3色まで
一つずつ解説していきますね。
基本1:スライドサイズは4:3(標準)に
パワーポイントのスライドには「4:3(標準)」と「16:9(ワイド)」の2サイズがあります。
見栄えは16:9のほうがいいのですが、4:3を選んでおくのが基本です。
なぜかというと、プロジェクター(パワポを映す機器)が、16:9に対応していない場合があるためですね。
基本2:フォントはメイリオかNoto sans JP
パワポの定番フォントは、Windowsだと「メイリオ」、Macだと「Noto Sans JP」になります。
明朝体やゴシック体は、レジュメ・レポートでは定番フォントですが、パワポでは若干見劣りします。。
▼おまけ Windowsに「Noto sans JP」を取りこむ方法はこちら▼
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基本3:スライドに使う色は3色まで
スライドでは、文字色の「黒」、強調点1に「赤」、強調点2では「青」を使うのが無難です。
三色ボールペンの色だとなじみがありますし、あまりカラフルだと、注意が逸れて読みにくくなるからですね。
この文字色をベースにして、Twitterやインスタの図解で流行っているのが以下の色合い。
図解がはやっているようで、目に入ったらチェックをしているのですが。やはり、
✅ポイントは3つにしぼる
✅適度な余白を設ける
✅使う色は黒・赤・青という図解はみやすいな~と思ったり。
使う色では、灰色・淡赤色・水色と、目に優しい色合い(淡い色)にしているのもポイントですね🍀— りくなな@無理のない日常を考える人 (@rikunanasan) October 22, 2020
見やすいパワポのスライド
各スライドについて、シンプルに3点だけおさえると、見やすくなります。
- 文章は短くする
- 図表・画像は1つだけ
- データはフラットデザインで
例えば、初年次の基礎ゼミで発表する機会があった場合。
先の基本と、この3点に気をつけてつくっておけば、あとは卒論まで使いまわせるわけですね。
ポイント1:スライド内の文章は簡潔に
パワポづくりの基本は、図表や画像を使うことです。
というのも、パワポの発表はレポートと違って、聞き手の目や耳に直接はたらきかけるからですね。
なので、スライドでは文章をできる限り少なくして、そのぶん口頭で説明するのが望ましいです。
ポイント2:図表・画像は1スライドにつき1点
図表や画像は、1つのスライドにつき1点だけにしたほうがいいです。
というのも、一度に何もかも説明しようとすると、かえって分からなくなるからですね。。
例えば、2つの図表を使った比較などをする場合も、スライド下に一言そえて、次のスライドにつなげるのが有効です。
ポイント3:データはシンプルな見た目に
パワポに限らず、今日の見せかたの主流は「フラットデザイン」になります。
フラットデザインとは、「文字や画像の立体感をなくした(フラットにした)デザイン」という意味ですね。
メリットは以下の通りですね。
- 書き手 余計な装飾を気にしないぶん、サクサク作れる
- 読み手 余計な装飾がないぶん、データに集中できる
基本とポイントをおさえたパワポの見本
ここまでの内容をまとめたパワーポイントのスライドの見本が以下となります。
スライダーの左右か、下部のスライドをクリックすると画面が動きます。
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スライド構成の基本:卒論を事例に
学生さんがつくるパワポのスライド構成は、以下が基本形です。
- タイトル
- 目次
- はじめに(発表の目的・背景)
- 先行研究
- 各論(各章・節の説明)
- まとめ(総括・今後の課題)
それぞれのスライドで、基本となるパーツを解説しますね。
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タイトルと目次
タイトル
スライド左上は次の3つで、フォントサイズは20~24ほど。
- 講義名
- 発表する場所
- 西暦年/月/日
スライド真ん中では、フォントを大きく48~54ほど。
- タイトル
- ー副題ー
スライド右下では所属先を記入、フォントは20~24ほど。
- 大学名
- 学部・学科
- 学年・学籍番号
- 名前
目次
なれないうちは、タイトルの後に全体の目次を入れておくと無難です。
目次以降は、スライド上部に見出しを書いておきましょう。フォントサイズは、見出しが36~40、本文は24~28ほど。
また、第1章から第2章のように話が切り替わるタイミングで、章タイトルだけのスライドをはさむとわかりやすいですね。
目的・研究背景と先行研究
目的・研究の背景
タイトルのあとには、レポートの「はじめに」で書く内容をスライドで示します。
- 発表する目的=何を伝えたいのか
- 研究(発表)の背景=どのような動機で発表したのか
- 方法論=どのように調べたのか
この3点ですね。このスライドは、文章だけになっても問題ないです。
先行研究
卒論では、第1章にあたる部分ですね。
レポートにおきかえると、「議論の整理」となるでしょうか。
スライドの構成としては、
- 研究史の流れ=話A→話B→話Cに展開した
- 自分の立ち位置=自分は話Cの立場で、この考え方(概念)が発表の中心になる
といった話を組みこめばOKです。
各論とまとめ
各論
図表や画像を使って、見た目でパッとわかるようなスライドがベストです。
- 結果1、結果2、結果3と図表でつなげていって、最後に考察
- 時系列(90年代、00年代~)とデータを示して、年代ごとにまとめる
など、発表内容によって見せかたは違いますが、図表がメインになりますね。
注意点は、盛り込みすぎて早口になるケースです。本当に聞きづらいので、話すスピードには気をつけましょう。
まとめ
最後の1~2枚は、発表のまとめにあてます。
発表の結果をうけての結論や提言、今後の課題といった内容があてはまりますね。
参考文献・サイトなども、主だったものだけでいいので、最後の最後につけておくと無難です。フォントサイズは18程度で大丈夫です。
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まとめ:パワポの基本を身につけて、卒論まで使いこなそう
今回は、大学生向けにパワーポイントの作り方を、卒論の事例をまじえつつお話ししてきました。
記事内容をまとめると、
- パワポの基本は、スライドのサイズ、フォント、配色
- 文章は少なく、図表・画像を多くしてお話しする
- スライド構成の型(テンプレ)は卒論まで使える
となります。
もちろん、パワポだけをきれいにつくっても、スムーズに話せなければ効果は半減なのですが。
パワポの基本をおさえると、作りやすさだけでなく、話しやすくもなります。
というのも、パワポを使った発表の場合は作ったあとに話す練習をして、パワポの内容と話し方を修正していけるからです。
また、早い段階で作り方を身につけておくと、パワポを使う機会にすごく頼られたりします。
▼「無理のない大学生活に向けたロードマップ(対策編)」はこちら▼
第10回
大学でのレジュメ(配布資料)の作り方
第11回
卒論まで使えるパワーポイントの作り方(この回)
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