
この記事では、以上の悩みにお答えします。
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執筆者は文系院生で、レポート・報告書の添削歴も豊富
本・論文の検索マニュアルの内容も熟知している
大学生となって、レポート・小論文の課題が出されたとき、地味に悩みの種となるのが、参考文献・引用の書き方です。
最近だと例えば、大学側も「参考文献・引用の仕方マニュアル」などのpdfファイルをアップしていて、情報は多いはず。
でも正直、細かすぎて逆に分からない、という人も多いと思います(自分もそうでしたっ)。。


なお、ここでは「かっこ方式」と呼ばれる書き方を説明しています。
1.レポート本文で、「引用文」(著者名 刊行年: ページ)とカッコを使って、
2.最後に「参考文献・サイト」で文献情報を出す、という方法ですね。
※ ウェブサイトURLや映画・アニメ(動画)などを参考文献にするときは「こちらの書き方」になります。
書籍(辞書も含む)を参考文献とした書き方
まず、参考文献として出すとき、一番書きやすい型が「書籍(図書)」になります。
一般書を参考文献にする場合
というのも、本の場合だと。
著者名, 発刊年, 『本の名前』出版社.
これだけだからです。
著者(編集者)が複数なら、3人までは「1人目・2人目」とつないで、4人以上だと「著者名他」とすればOKです。いたってシンプル。


辞書(事典)を引用する場合
辞書・事典の内容を引用し、参考文献として書くときは、さらにシンプルに。
例えば、広辞苑だと、
『広辞苑』第〇版, 岩波書店.
こんな感じですね。
引用部分の項目名を出すかどうかとか、細かなことで悩む必要はなしです。
繰り返しですが、参考文献の書き方自体、教員(の専門となる学術分野)ごとに違うので。。

論文(pdfも含む)を参考文献とした書き方
次が、論文を参考文献とした書き方です。学術誌や大学紀要、報告書といった類からの引用ですね。
一人(単独執筆)の論文を使用する場合
雑誌論文で、一番分かりやすいのは、単独執筆の論文になります。
著者名, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇.
と、雑誌(論文の集まりとなる本)に収められている一部分になるので、雑誌論文は「論文名」『雑誌名』と並記します。
また、学術誌の場合は、定期刊行物になるので、より具体的に分かるように、発刊して何号目かを書くのもポイントです。
複数人で執筆している論文(共著論文)の場合
書籍の著者が複数人、というパターンと同じあつかいなので、
著者1・著者2・著者3, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇.
4人以上だと、
著者1他, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇.
となります。
基本的には、一番目に名前がある著者(第一著者・ファーストオーサー)が代表者、という考え方ですね。
pdfファイルの場合
pdfファイルも、以上の「単独論文」や「共著論文」の形式にしたがいます。
例えば、CiNiiやJ-STAGE、もしくは検索サイトからダウンロードしたけど、どこの雑誌か分かっている場合ですね。
著者が1人なら、
著者名, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇 (取得日, URL).
3人までなら、
著者1・著者2・著者3, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇 (取得日, URL).
4人以上だと、
著者1他, 刊行年, 「論文名」『雑誌名』巻(号), pp.〇-〇 (取得日, URL).
といった感じ(実際にpdf論文で例文を書いてみた記事は「こちら」っ)。
なお、以上に付け加えている、URLの有無ですが、完全な電子書籍の場合は、記載する必要があります。
というのも、電子書籍はウェブ上(URL)からしかアクセスできないためですね。


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翻訳書・洋書を参考文献とした書き方
最後に、翻訳書と洋書・英語論文を参考文献にするときの書き方です。
まず、基本形が、
Giddens, Anthony, 1984, The Constitution of Society: Outline of the Theory of Structuration, Polity Press.
といった感じです。。


翻訳書の場合
恐らく、多くの人が使うであろう翻訳書からみてみると。
原典の著者名, 刊行年, 書名: 副題, 出版都市: 出版社.(翻訳者名訳, 翻訳書の出版年, 『翻訳書名』訳書の出版社.)
と書きます(翻訳論文を使った例文は「こちらの記事」をご参照ください)。
原典の書誌情報は、ほとんどは翻訳書の冒頭に掲載されています。
注意点を箇条書きしておくと。
- 著者名は、ラストネーム(ファーストネーム・姓)を先に出す
- 複数人の場合は「著者1 and 著者2」とつなげる
- 書名がわかるように、原著の名前部分はイタリック(斜体)
- 出版都市がわかる場合(「New York」など)は都市名を書く
- 一番最初の文字と、冠詞・前置詞・接続詞以外の語句の最初は大文字
これだけ守っておけば大丈夫です。

洋書(英語の本)の場合
次に、翻訳されていない洋書(英語の本)は、翻訳書でいえば、原典の書誌情報だけを書けばOKです。
著者のファミリーネーム, ファーストネーム ミドルネーム, 出版年, 書名: 副題, 出版都市: 出版社.
となりますね。
繰り返すと、複数人となる場合は、著者名の間を「著者名1 and 著者名2」とつないでいきます。
「ファミリーネーム(名字), ファーストネーム(名前), ミドルネーム」の順番に気を付けましょう。
英語論文を参考文献にする場合
また、英語論文を使う場合は、
著者名, 出版年, “論文名: 副題,” 雑誌名, 巻(号): pp.〇-〇.
とします。
論文の場合、「,」の部分や、雑誌名だけイタリックにするなど、若干ややこしいのですが、上をそのままコピペで大丈夫です。
恐らく、pdfで入手することも多いと思うので。その場合は、ページ数の後を「(取得日, URL).」としておくと無難です。
▼コピペでは物足りない人むけのマニュアル本も、どうぞっ▼
パッと見は遊び心のある印象ながら、引用・参考文献のルールからレポート本文の書き方まで非常にわかりやすく書かれていて、良書です。
(Amazonの読み放題サービスKindle Unlimitedに対応する解説本は「こちらの記事」をご参照ください。)
まとめ:正しい引用の形式に慣れよう
以上、pdfファイルや翻訳書も含めた、レポートの参考文献・引用の仕方となります(トップページにもどるのは「こちら」から)。
正しく引用できるかどうか、最初は戸惑うと思いますが。正直いうと慣れなので。。
シンプルに覚えて、レポートで数をこなせば、誰でも簡単に使いこなせます。
それで、重要なことも、「形式の統一」と「読み手が確実に文献を探せる」という二点になります。
そのため、レポート課題の発表時に書き方を指定されない限りは、以上で説明してきた文献情報を提示すれば問題ないです。


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